【ネタバレ】280930さだまさしコンサート(東京国際フォーラムホールA・初日)

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 昨日(9/30)に東京国際フォーラムホールAで開かれた「さだまさしコンサート 月の歌」の感想です。
 今回、まさしんぐWORLDの先行予約は日にちを間違えていてトライできず、チケットぴあで入手。いつもは2階の後ろの方だけど、昨日は2階18列のセンターでしかも通路側でした。
 ただ、座席がおかしいのか、腰がかなり痛くなった。覗き込むような体勢がいけないのかなあ?

 セットリストは写真のとおり。
 「風に立つライオン」も「主人公」も「まほろば」も「修二会」もない。
 結構渋め、というかこれまでのコンサートであまりやってないようなものも多かったような気がする。

 幕開きの「交響楽(シンフォニー)」はともかく、2曲目の「殺風景」とか、「曲の調子はわかるけれども曲名忘れた」状態。
 「童話作家」とか「片恋」とかよかった。「童話作家」はしみじみするし、「片恋」は恋しさが本当に届いてくる。

 トークは7月に亡くなった永さんの話。「六輔 永のお別れの会」の時に黒柳徹子さんが弔辞で言った内容(エビチリと顎の話)がそのまま噺のネタになってしまうとは驚いた。これも今後のレパートリーになるのかなあ。
 永さんの詩の曲を録音して今後発売、という話は聞いていたけど、来年くらいには永さんの歌を歌うコンサートも考えられたらなあ、という話もあった。これなんかは、土曜ワイドを聴いていた人間からすると、是非行きたいものよなあ。

 「シラミ騒動」がらみは、トークはアルバムのトークそのまま。あまりにもそのままなので、ちょっと眠かったです。アルバム聴かないで行けばよかった。

 いよいよまとめにかかって、今年亡くなった松原正樹さん、さださんの母親、学校の先生たち、そして永さんの話。
 アンコール前の3曲「あと1マイル」「戦友会」「Bye Bye Guitar」はびっくりした。
 前2つは、戦争を知る世代がどんどん死んでいなくなっていくことに対する惜別であり、戦争をやっちゃいけないという気持ちを新たにする、という感じかな。そして、プログラムを読んでなかったから、前奏の後「Bye Bye Guitar」が始まったので「こんな曲やるの珍しい」と驚いた。
 ここで、永さんの話、黒柳さんの弔辞に出てきた「最後の一撃」という言葉が存在感を大きくする。「戦友会」なんかも「最後の一撃」につながるのかなあ、とも感じたけど、「Bye Bye Guitar」はそれに対する返歌、自分たちは「最後の一撃」があっても、これからも生き続けていくから(生き続けていくしかないから)、という返事のようでもある。

 ちょうど今「土曜ワイド」で外山惠理さんが出ているけれども、ぼくもやはり永さんが亡くなって、まあ長くないのはわかってはいたけれども「いなくなっちゃったんだな」と改めて思うことが多い。
 今年は永さん、秋山ちえ子さん、蜷川さん、巨泉さん、など、1月の竹田圭吾さんが亡くなったのが今年だったのかと信じられないくらいにたくさんの人が死んだような気がする。うちも今年の年末年始は鏡餅やおせちがない。
 そんな中で、生き続けている以上、生き続けていくしかないんだな、ということを「Bye Bye Guitar」で改めて思う。

 アンコールは「遥かなるクリスマス」。後半は反戦、非戦というメッセージがかなり強く濃厚に伝わるものになった。

 自分は2階だったからどんな人なのかわからないけれども、トークの時に常に大きな声で絡んでいく1階のお客さんがいて、いつもいる人なのかどうかわからないけど、自由奔放ではあるのだろうが自分とさださんの2者によるコンサートとでも勘違いしてるんじゃないかと思った。そういう意味で「いい出来」というより「悪くない」コンサートだった。